こんにちは。
輸出ビジネスコンサルタントの中本です。
先日シェアした「政策金融公庫」からの特別融資の
申請から決済までの流れを解説しました。
https://youtu.be/JdXQi2zbSJI
私の「借り入れ」に関する考えも話しましたので、
必要な方はご覧ください。
さて、以下では、まず融資を受ける前にそもそも
「ちゃんと損益が把握できてますか?」
と言う話をします。
赤字か黒字かの分岐点を「損益分岐点売上高」と言います。
いわゆるトントンのラインですね。
私の輸出スクールの生徒さんや、コンサル生には、
事あるごとに何度もこの話をします。
と言うのも、そこそこ稼いでる人も結構ドンブリで
適当にやってる方が多いのです。
損益分岐点売上高を出すには以下のシンプルな公式で計算できます。
損益分岐点売上高=固定費 ÷ 限界利益率
例えば固定費が50万円。
限界利益率が50%のビジネスの場合。
50万 ÷ 50% = 100万円
トントンラインの売上は100万円です。
100万円以上売上れば利益がでるし売上が100万円を下回れば赤字です。
では次に限界利益とは何かを説明します。
売上 ー 変動費 = 限界利益
限界利益は売上から変動費を引いた利益です。
変動費には例えば物販の場合で言うと主に下記のような物があります。
・仕入れ原価
・手数料(Amazonやebayなら約15%)
・発送費
・梱包資材費
変動費は売れれば売れるほど、
変動して売上個数に比例して増えていく経費です。
売上から変動費を引いた利益が「限界利益」と言います。
限界利益率は以下の式で求められます。
限界利益 ÷ 売上 =限界利益率
続いて固定費ですがこれは、その名の通り、
売上の大小に関係なくかかる経費です。
代表的には以下のものがあります。
・正社員の人件費
・事務所の家賃
・サーバーなどのシステム費
・その他、月額課金のサブスクの費用など
なので、まずはざっくりとでいいので、
エクセルに変動費と固定費を書き出して
それぞれ、毎月どれくらい経費がかかっているか把握してください。
その上で下記の公式に当てはめて、今あなたの事業の
トントンラインがどこなのかを把握してください。
損益分岐点売上高=固定費 ÷ 限界利益率
2月3月が、ギリギリ黒字だととても危険です。
なぜなら、今後、1年から2年は未曾有の大不況がやってきます。
売上が少しダウンするとたちまち赤字に転落します。
経済は今や世界中と血管のようにつながってますから、
「自分の事業は大丈夫」とは考えない方がいいです。
まさに、中国がくしゃみをすると、
世界中が肺炎になってロックダウンです。
仕入先との交渉で商品原価を下げ、発送原価や手数料もできる限り見直ししましょう。
それにより限界利益率が改善します。
固定費はできるだけ削減しましょう。
余計なサブスクや通信費などは全部解約しましょう。
私も先日、携帯はソフトバンクから格安SIM携帯に変えました。
同じ通話品質なのに、高い固定費を払う意味がありません。
契約だけしてあまり行けていなかったジムも解約しました。
正社員をリストラするのは最後にしたいですが、
今後、日本の大企業でも仕事できないおじさん達は、
無駄な固定費以外の何物でもないので、バンバン首になっていくでしょう。
既に2月3月が赤字ならすぐにキャッシュフローを改善して
受けられる国の支援策や優遇融資枠は全部受けて、
現預金の体力を増やしましょう。
このままではやばいと判断したANAも1.2兆円の融資を申請しました。
中小企業や個人事業主でも使える優遇制度は使って
何としても生き残りましょう。
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